書式
xwud [-in file] [-noclick] [-geometry geom] [-display display] [-new] [-std <maptype>] [-raw] [-vis <vis-type-or-id>] [-scale] [-help] [-rv] [-plane number] [-fg color] [-bg color]説明
xwud は X ウィンドウシステムのイメージを逆ダンプするユーティリティである。 xwud を使うと、ユーザは xwd(1) で生成したような専用フォーマットの ダンプファイルに格納されたイメージをウィンドウに表示できる。
オプション
- -bg color
- ビットマップイメージ(つまりプレーンが1つのイメージ)を表示する場合、 このオプションを使って、イメージ中で "0" のビットに対する表示色を 指定できる。
- -display display
- このオプションを使うと、接続するサーバを指定できる。 X(7) を参照すること。
- -fg color
- ビットマップイメージ(つまりプレーンが1つのイメージ)を表示する場合、 このオプションを使って、イメージ中で "1" のビットに対する表示色を 指定できる。
- -geometry geom
- このオプションを使って、ウィンドウのサイズと位置を指定できる。 ユーザは普通、位置だけを指定することが多いが、その場合のサイズは デフォルト値であるイメージの実際の大きさに設定される。
- -help
- 使用可能なオプションの簡単な説明を出力する。
- -in file
- このオプションを使うと、入力するファイル名をコマンド行から指定でき る。入力ファイルが与えられなかった場合は、標準入力が使われる。
- -new
- このオプションを指定すると、イメージの表示の際に新しいカラーマップを生 成する。 イメージの特性がディスプレイの特性と一致した場合には、スクリーンへイメー ジを速く表示できる。ただし、新しいカラーマップを生成する代償として、ほ とんどのディスプレイでは、他のウィンドウの色がおかしくなってしまう。
- -noclick
- 通常はウィンドウ内部をクリックすると xwud は終了するが、 このオプションの指定でそれが無効になる。この場合も含めて、'q', 'Q' ま たは Ctrl-c を入力すればアプリケーションは終了する。
- -plane number
- このオプションを使って、表示するイメージのビットプレーンを1つ選択する ことができる。プレーンは最下位ビットを 0 として数える。このオプション を使って、印刷に使う xpr(1) コマンドに渡すプレーンを指定できる。
- -raw
- このオプションを指定すると、現在スクリーン上にある色を使ってイメージを 表示する。このオプションが最も有益なのは、イメージを取得元のスクリーン に表示する場合で、かつ取得元のウィンドウがまだスクリーンに残っている場 合である。この場合には、イメージのスクリーン表示が速くなる。
- -rv
- ビットマップイメージ(つまり、プレーンが1つのイメージ)を表示する場合に このオプションを指定すると、前景色と背景色が入れ換わる。このオプション は、ピクセル値 "0" と "1" の色の意味がディスプレイに表示されるイメージ と逆になっているようなビットマップイメージを表示するときに必要である。
- -scale
- ウィンドウを拡大・縮小する。イメージもウィンドウのサイズに拡大・縮小さ れる。
- -std maptype
- このオプションを指定すると、イメージは指定された標準カラーマップを用い て表示される。プロパティ名は型の名前を大文字に変換し、先頭に "RGB_" を 付け、末尾に "_MAP" を付けることで得る。 典型的な型名は "best", "default", "gray" である。標準カラーマップ の生成方法の例については、xstdcmap(1) を参照すること。
- -vis vis-type-or-id
- このオプションを使って、特定のビジュアルやビジュアルクラスを指定するこ とができる。 デフォルトでは「最も良い」ものが選ばれる。 特定のクラスを指定することもできる: "StaticGray", "GrayScale", "StaticColor", "PseudoColor", "DirectColor", "TrueColor"。 また、元のイメージと同じクラスの使用を意味する "Match" を指定すること もできる。 また、正確なビジュアルID(サーバ固有)を指定することもできる。 このIDは、16進数(先頭に"0x"を付ける)か、10進数で指定することができる。 この他にも、ルートウィンドウのカラーマップと同じクラスの使用を意味する "default" を指定することができる。 以上のいずれの文字列についても、大文字と小文字は区別されない。
環境変数
- DISPLAY
- デフォルトのディスプレイを取得する。
ファイル
- XWDFile.h
- X ウィンドウのダンプファイルフォーマットの定義ファイル。
バグ
BIG-REQUESTS をサポートしていないサーバ上では、xwud はサイズや深さが 大きいイメージをあまりうまく扱えない。著者
Bob Scheifler, MIT X Consortium