書式
xwd [-debug] [-help] [-nobdrs] [-out file] [-xy] [-frame] [-add value] [-root | -id id | -name name ] [-icmap] [-screen] [-display display]説明
xwd は、X ウィンドウシステムのウィンドウをダンプするユーティリティである。 ユーザは xwd を使って、ウィンドウのイメージを専用フォーマットのダンプファイルに格納 することができる。このファイルは、さまざまな X のユーティリティを使っ て再表示、印刷、編集、整形、アーカイブ、画像処理等に使うことができる。 対象のウィンドウは、そのウィンドウ内でポインタをクリックすることによっ て選択できる。 キーボードのベルがダンプの開始時に一度鳴り、ダンプが終了したときにもう 一度鳴る。
オプション
- -display display
- この引き数を使って、接続する X サーバを指定することができる。 X(7) を参照すること。
- -help
- コマンドの文法の概略を出力する。
- -nobdrs
- この引き数は、ダンプに X のウィンドウの境界を構成するピクセルが含まれな いように指定するものである。これはウィンドウの表示内容を文書中に挿絵と して入れる場合に便利である。
- -out file
- この引き数を使うと、出力ファイル名をコマンド行から指定できる。デフォ ルトでは標準出力に出力される。
- -xy
- このオプションはカラーディスプレイにのみ適用される。デフォルトの `Z' フォーマットではなく、`XY' フォーマットでダンプを行うことを指定する。
- -add value
- このオプションは各ピクセルに加える符号付きの値を指定する。
- -frame
- このオプションを使うと、手動でウィンドウを選択する際に、ウィンドウマネー ジャのフレームの部分も対象となる。
- -root
- このオプションはウィンドウダンプの対象として、ルートウィンドウを選択す ることを示す。この場合、ユーザがポインタでウィンドウを選択する必要はな い。
- -id id
- このオプションを使うと、指定したリソースIDを持つウィンドウがダンプの対 象として選択される。この場合、ユーザがポインタでウィンドウを選択する必 要はない。
- -name name
- このオプションを使うと、指定した WM_NAME プロパティを持つウィンドウが ダンプの対象として選択される。この場合、ユーザがポインタでウィンドウを 選択する必要はない。
- -icmap
- xwd は通常、選択したウィンドウのカラーマップを使って RGB 値を取得する。 このオプションを指定した場合、その代わりにスクリーンに最初にインストー ルされたカラーマップが使われる。
- -screen
- このオプションを使うと、イメージを取得するための GetImage リクエストは、 指定したウィンドウに対して直接ではなくルートウィンドウに対して出される。 これを使うことで、指定したウィンドウに重なっている他のウィンドウの一部 を取得することができる。さらに重要な効果として、指定したウィンドウの上 に現れているが独立のウィンドウであるメニューやポップアップを取得するこ ともできる。
- -silent
- 静かに動作することを指示する。つまり、ウィンドウのダンプの前後にベルを 鳴らさない。
環境変数
- DISPLAY
- デフォルトのホストとディスプレイ番号を取得する。
ファイル
- XWDFile.h
- X ウィンドウのダンプファイルフォーマットの定義ファイル。
著者
Tony Della Fera, Digital Equipment Corp., MIT Project AthenaWilliam F. Wyatt, Smithsonian Astrophysical Observatory