resize2fs(8) ext2/ext3 ファイルシステムのサイズを変更する

書式

resize2fs [ -d debug-flags ] [ -S RAID-stride ] [ -f ] [ -F ] [ -p ] device [ size ]

説明

resize2fs は ext2 または ext3 ファイルシステムのサイズを変更する。 このプログラムは device 上のアンマウントされたファイルシステムを拡大または縮小する。 ファイルシステムがマウントされている場合、 カーネルがオンラインでのサイズ変更をサポートしていると仮定して、 マウントされているファイルシステムのサイズを拡大する (この man ページを書いている時点では、Linux 2.6 カーネルにおいて、 マウントされているファイルシステムのオンラインでのサイズ変更が サポートされているのは、ext3 のみである)。

size パラメータには希望するファイルシステムの新しいサイズを指定する。 単位が指定されない場合、 size パラメータの単位はファイルシステムのブロックサイズとなる。 size パラメータにはオプションとして 以下の単位指定文字を後ろに付けることができる。 's', 'K', 'M', 'G' は、それぞれ 512 バイトセクタ、 キロバイト、メガバイト、ギガバイトを表す。 ファイルシステムの size は、パーティションのサイズより大きくすることはできない。 size パラメータが指定されない場合、 パーティションのサイズをデフォルトとする。

resize2fs プログラムは、パーティションのサイズは操作しない。 ファイルシステムを大きくしようとする場合は、 そのファイルシステムがあるパーティションのサイズを大きくできるかを 最初に確認しなければならない。 これは、 fdisk(8) を使ってパーティションを削除した後に より大きなパーティションを再作成することで確認できるし、 論理ボリュームマネージャ lvm(8) を使っている場合は、 lvextend(8) を使って確認できる。 パーティションを再作成する場合、 必ず以前と同じ開始ディスクシリンダで作成すること! そうしないと、サイズ変更の操作は絶対にうまく行かず、 ファイルシステム全体を失ってしまう。 fdisk(8) を実行した後、resize2fs を実行すること。 これにより、ext2 ファイルシステムのサイズを変更し、 拡大した新しいパーティションの全ての領域を使うことができる。

ext2 パーティションを小さくしようとする場合には、 最初に resize2fs を使ってファイルシステムのサイズを小さくする。 続いて fdisk(8) を使えばパーティションのサイズを小さくできる。 パーティションのサイズを小さくするときは、 新しい ext2 ファイルシステムのサイズより小さくしないこと!

オプション

-d debug-flags
resize2fs のいろいろなデバッグ属性がプログラムに組み込まれている場合、 それらの属性を設定する。 debug-flags は以下のリストのうち希望する属性値を足して計算する。
1 - 全てのディスク I/O を表示する。
2 - ブロックの再割り当てをデバッグする。
8 - inode の再割り当てをデバッグする。
16 - inode テーブルの移動をデバッグする。
-S RAID-stride
resize2fs プログラムは、ファイルシステムが作成されたときに指定された RAID stride をヒューリスティック (heuristic) に基づいて決定する。 一方、このオプションにより、ユーザは resize2fs で使用される RAID stride 設定を明示的に指定することができる。
-p
resize2fs の各操作について、作業完了分のパーセントを表すバーを表示する。 これによりユーザーはプログラムの動作を追うことができる。
-f
resize2fs が通常行う安全性チェックを無視させて、 ファイルシステムのサイズ変更操作を強制的に進める。
-F
サイズ変更を始める前に、 ファイルシステムデバイスのバッファキャッシュを消去する。 resize2fs のタイムトライアルをする場合にのみ役立つ。

著者

resize2fs は Theodore Ts'o <[email protected]> が作成した。

著作権

Resize2fs is Copyright 1998 by Theodore Ts'o and PowerQuest, Inc. All rights reserved. 2000 年 4 月の時点では、 resize2fs は GPL の下で再配布可能である。