xclock(1) X 上で動くアナログ/デジタル時計

書式

xclock [ -help ] [ -analog ] [ -digital ] [ -brief ] [ -chime ] [ -hd color ] [ -hl color ] [ -update seconds ] [ -padding number ]

説明

xclock プログラムは、アナログまたはデジタル形式で時間を表示する。時間表示は ユーザが指定した周期で連続的に更新される。

オプション

xclock は X ツールキットの標準コマンド行オプションを全て受け付ける。 これに加えて、以下に挙げる追加オプションも受け付ける。
-help
このオプションは使用可能なオプションの簡単な要約を標準エラー出力に表示 する。
-analog
このオプションは、目盛と針が付いた一般的な 12 時間周期のアナログ時計を 指定する。これはデフォルトである。
-digital または -d このオプションは 24 時間表示のデジタル時計を指定する。
-brief
このオプションは、デジタル時計が時間と分だけを表示するように指定する。 デフォルトでは時刻と日付の情報は全て表示される。
-utime または -d このオプションは、デジタル時計が起源時からの秒数を表示するように指定 する(標準の 24 時間形式でなく、「起源時から 970012340 秒」の形式)。
-chime
このオプションは毎時 0 分 に 2 回、30 分に 1 回、時計がチャイムを鳴ら すように指定する。
-hands color (または -hd color) このオプションはアナログ時計の針の色を指定する。 デフォルト値は black である。
-highlight color (または -hl color) このオプションはアナログ時計の針の外枠の色を指定する。 カラーディスプレイでのみ有効である。 デフォルト値は black である。
-update seconds
このオプションは xclock が自身のディスプレイを更新する周期を秒 単位で指定する。ただし時計が画面上で隠れている状態から復帰した場合は、 この値とは無関係にすぐに更新される。アナログ時計の場合、30 秒以 下の値であれば秒針が使用可能になる。デフォルト値は 60 秒である。
-padding number
このオプションは、ウィンドウの外枠から時計の文字/絵までの隙間を ピクセル単位で指定する。 デジタル時計のデフォルト値は 10、アナログ時計のデフォルト値は 8 である。

X デフォルト値

このプログラムは Clock ウィジェットを使用しており、以下に挙げるような Core リソース名とクラス の全てを理解できる:

width (class Width)
時計の幅を指定する。アナログ時計のデフォルト値は 164 ピクセルである。 デジタル時計のデフォルト値は、選択されたフォントで時計を表示するために 必要な幅である。
height (class Height)
時計の高さを指定する。アナログ時計のデフォルト値は 164 ピクセル。 デジタル時計のデフォルト値は、選択されたフォントで時計を表示するために 必要な高さである。
update (class Interval)
時間を再表示する周期を秒単位で指定する。
foreground (class Foreground)
目盛の色を指定する。デフォルト値は reverseVideo が指定されているか どうかによって異なる。reverseVideo が指定されている場合は white、されていない場合は black がデフォルト値になる。
hands (class Foreground)
時計の針の内側の色を指定する。デフォルト値は reverseVideo が指定さ れているかどうかによって異なる。reverseVideo が指定されている場合は white、されていない場合は black がデフォルト値になる。
highlight (class Foreground)
時計の針を強調させるために外枠に使用する色を指定する。デフォルト値は reverseVideo が指定されているかどうかによって異なる。 reverseVideo が指定されている場合は white、されていない場 合は black がデフォルト値になる。
analog (class Boolean)
デジタル時計でなくアナログ時計を使用するかどうかを指定する。 デフォルト値は True である。
chime (class Boolean)
毎時 0 分と 30 分にベルを鳴らすかどうかを指定する。
padding (class Margin)
外枠との隙間をピクセル単位で指定する。デフォルト値は 8 である。
font (class Font)
デジタル時計で使うフォントを指定する。現在、可変幅フォントは常に正 しく表示されるとは限らない点に注意すること。

ウィジェット

リソースを指定するにあたっては、xclock を構成しているウィジェット の階層を理解していると非常に便利である。以下では字下げで階層構造を示して いる。各行の最初はウィジェットクラス名、その次にウィジェットインスタン ス名を示している。

XClock  xclock
     Clock  clock

環境変数

DISPLAY
デフォルトのホスト名とディスプレイ番号を得る。
XENVIRONMENT
RESOURCE_MANAGER プロパティに格納された、グローバルリソースを置き換え るリソースファイル名。

ファイル

<XRoot>/lib/X11/app-defaults/XClock - 必要なリソースを指定する。

バグ

xclock はシステム時計を信用する。

デジタルモードでは、文字列を自動的にセンタリングすべきである。

作者

Tony Della Fera (MIT-Athena, DEC)
Dave Mankins (MIT-Athena, BBN)
Ed Moy (UC Berkeley)