mkrescue(8) レスキュー用フロッピーを作成する

書式

/sbin/mkrescue - 既存のカーネルと任意の初期 RAM ディスクを使って、 ブート可能なレスキュー用フロッピーを作成する。

説明

mkrescue は現在実行中のシステムがブートローダー lilo を用いて正常にブートされたものであると仮定する。 さらに、カーネルと初期 RAM ディスクの仕様が /etc/lilo.conf に書かれていると仮定する。 このコマンドは、現在のカーネル・初期 RAM ディスク・ 「カレントの」ルートディレクトリを使って、 ブート可能な 1.44M のレスキュー用フロッピーを作成する。

オプション

--device <device>
/dev/fd0 以外のデバイスでフロッピーを作成する。 フロッピーは、それがどのデバイスで作成されたかに関わらず、 常に BIOS のデバイスコードが 0x00 のドライブ (A: ドライブ) でブートするように作成される。
--fast
ブートフロッピーを作成するために、最速な方法を使う。 このために、まずループバックデバイスを使ってマウントされた 1.44M のファイルを作成し、つぎにそのファイルをディスクにコピーする。 現在のところ、このオプションを使うためには ループバックデバイス 'loop4' を空けておかなければならない。
--fs [ ext2 | msdos | minix ]
ドライブ上に作成するファイルシステムのタイプを指定する。 ext2 がデフォルトであるが、非常に大きなカーネル用に "msdos" や "minix" を使ってディスクセクタをいくらか大きくできる。
--help
コマンドラインオプションのリストを含めた使い方の簡単な概要を表示する。
--initrd <filepath>--kernel <filepath>
この 2 つのオプションは、一緒に使わなければならない。 ブートフロッピーの作成に使う任意のカーネルファイルと 初期 RAM ディスクを指定する。 このオプションを使う前に、自分が何をやっているのかを分かっておくこと。
--nocompact
フロッピーからのカーネル読み出しを速くするために、 通常は LILO マップのコンパクト化が有効になっている。 このオプションは lilo "-c" スイッチを省略することで、 マップのコンパクト化を無効にする。
--noformat
ブートフロッピー上に新しいファイルシステムを作成しない。 このオプションは、書き込もうとしているフロッピーが "--fs XXX" (デフォルトは ext2) で指定されたファイルシステムと 同じファイルシステムにフォーマットされている場合にのみ使うことができる。
--root <device>
ブートフロッピー上のカーネルが使うルートファイルシステムを指定する。 このオプションが指定されない場合、 現在マウントされているルートをデフォルトとして使う。
--version
'mkrescue' のバージョン番号を表示し、終了する。

著者

John Coffman <[email protected]> (1.0)