iopl(2) I/O 特権レベルを変更する

書式

#include <sys/io.h>

int iopl(int level);

説明

iopl() は呼び出し元のプロセスの I/O 特権レベルを level の下位 2 ビットで指定した値に変更する。

この関数は 8514 互換の X サーバを Linux で動作させるために必要である。 なぜならこの X サーバは 65536 個の I/O ポート全てへのアクセスを要求するので ioperm(2) 関数では不十分だからである。

より高い I/O 特権レベルでの動作をさせることによって I/O ポートアクセスの制限を解除することに加えて、プロセスが割り込みを 無効にすることもできるようになる。この機能は時としてシステムの破壊を もたらすので勧められない。

fork(2) や exec(2) を行った場合、特権は継承される。

通常のプロセスの I/O 特権レベルは 0 である。

このシステムコールはほとんど i386 アーキテクチャのためだけのものである。 その他の多くのアーキテクチャでは存在しないか、常にエラーを返す。

返り値

成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は -1 が返され、 errno が適切に設定される。

エラー

EINVAL
引き数 level が 3 より大きい。
ENOSYS
このシステムコールは実装されていない。
EPERM
呼び出し元プロセスに iopl() を呼び出すのに十分な権限がなかった。 I/O 特権レベルを現在の値より上げるには CAP_SYS_RAWIO ケーパビリティが必要である。

準拠

ipc() は Linux 特有であり、 移植を意図したプログラムでは 使用してはいけない。

注意

libc5 ではシステムコールとして扱い <unistd.h> にプロトタイプが存在している。 glibc1 にはプロトタイプは存在していない。 glibc2 は <sys/io.h><sys/perm.h> の両方にプロトタイプを持っている。 後者は i386 のみで利用可能なので、使用すべきではない。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。