書式
#include <unistd.h> /* for libc5 */#include <sys/io.h> /* for glibc */
int ioperm(unsigned long from, unsigned long num, int turn_on);
説明
ioperm() は、引き数 from の I/O ポートアドレスから num ビット分の領域に対する、呼び出し元スレッドのアクセス許可ビットを設定する。 turn_on が 0 以外の場合、指定されたビットに対応する許可が有効になる。 turn_on が 0 以外の場合、呼び出し元プロセスは特権 (CAP_SYS_RAWIO) を持っていなければならない。Linux 2.6.8 より前のバージョンでは、この方法で設定できるのは 0x3ff 番地までの I/Oポートに限られていた。これよりも大きなアドレスのポートに対しては iopl(2) 関数を使わなければならなかった。Linux 2.6.8 以降では、65,536 個の I/O ポートを指定できる。
アクセス権は fork(2) で作成された子プロセスには継承されない。子プロセスでは、fork(2) の後で必要なアクセス権を有効にしなければならない。 execve(2) の前後でアクセス権は保存される。この機能は 非特権プログラムにポートへのアクセス権を 与えるのに使用できる。
このシステムコールはほとんど i386 アーキテクチャのためだけのものである。 その他の多くのアーキテクチャでは存在しないか、常にエラーを返す。
返り値
成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は -1 が返され、 errno が適切に設定される。エラー
- EINVAL
- from または num の値が不正である。
- EIO
- (PowerPC で) このシステムコールはサポートしていない。
- ENOMEM
- メモリ不足。
- EPERM
- 呼び出し元スレッドに十分な権限がなかった。
準拠
ioperm() は Linux 特有の関数であり、移植を意図したプログラムで 使用してはならない。注意
/proc/ioports ファイルには、現在このシステムに割り当てられている I/O ポートが表示される。libc5 ではシステムコールとして扱い <unistd.h> にプロトタイプが存在している。 glibc1 にはプロトタイプは存在しない。 glibc2 は <sys/io.h> と <sys/perm.h> の両方にプロトタイプを持っている。 後者は i386 のみで利用可能なので、使用すべきではない。
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。