説明
grantpt() 関数は、 fd で参照されたマスタ擬似端末に対応するスレーブ擬似端末デバイス のモードと所有者を変更する。 スレーブのユーザID は呼び出したプロセスの実 UID に設定される。 グループID として設定される値は規定されていない (例えば tty になる)。 スレーブのモードは 0620 (crw--w----) に設定される。SIGCHLD シグナルを捕捉するためにシグナル・ハンドラが設定されている場合の grantpt() の動作は規定されていない。
返り値
成功した場合、 grantpt() は 0 を返す。そうでない場合、-1 を返し、 errno に適切な値がセットされる。エラー
- EACCES
- 対応するスレーブ擬似端末にアクセスできなかった。
- EBADF
- 引き数 fd が有効なオープンされたファイル・ディスクリプタでない。
- EINVAL
- 引き数 fd は有効だが、マスタ擬似端末に対応するものではない。
バージョン
grantpt() は、バージョン 2.1 以降の glibc で提供されている。準拠
POSIX.1-2001.注意
これは UNIX 98 擬似端末 (pseudoterminal) 仕様の一部である。 pts(4) を参照のこと。 多くのシステムでは、この関数は "pt_chown" と呼ばれる set-user-ID された 補助バイナリを用いて実装されている。 Linux の devpts では、このような補助バイナリを必要としない。この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。