y0f(3) 第二種ベッセル関数

Other Alias

y0, y0l, y1, y1f, y1l, yn, ynf, ynl

書式

#include <math.h>


double y0(double x);
double y1(double x);
double yn(int n, double x);

float y0f(float x);
float y1f(float x);
float ynf(int n, float x);

long double y0l(long double x);
long double y1l(long double x);
long double ynl(int n, long double x);

-lm でリンクする。

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

y0(), y1(), yn():

_SVID_SOURCE || _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE

y0f(), y0l(), y1f(), y1l(), ynf(), ynl():
_SVID_SOURCE || _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 600

説明

関数 y0() と y1() はそれぞれ x の 0 次、1 次の 第二種ベッセル関数の値を返す。 関数 yn() は xn 次の 第二種ベッセル関数の値を返す。

x は正の値でなければならない。

関数 y0f(), y1f(), ynf() は、 float 型を引数に取り、返り値として返す。 関数 y0l(), y1l(), ynl() は、 long double 型を引数に取り、返り値として返す。

返り値

成功すると、これらの関数は x に対する第二種ベッセル関数の値を返す。

x が NaN の場合、NaN が返される。

x が負の場合、領域エラー (domain error) が発生し、 各関数はそれぞれ -HUGE_VAL, -HUGE_VALF, -HUGE_VALL を返す (POSIX.1-2001 ではこの場合に NaN を返すことも認めている)。

x が 0.0 の場合、極エラー (pole error) が発生し、 各関数はそれぞれ -HUGE_VAL, -HUGE_VALF, -HUGE_VALL を返す。

結果がアンダーフローする場合、 範囲エラー (range error) が発生し、 各関数は 0.0 を返す。

結果がオーバーフローする場合、範囲エラーが発生し、 各関数はそれぞれ -HUGE_VAL, -HUGE_VALF, -HUGE_VALL を返す (POSIX.1-2001 ではこの場合に 0.0 を返すことも認めている)。

エラー

これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。

以下のエラーが発生する可能性がある。

領域エラー (domain error): x が負である
errnoEDOM が設定される。 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。
極エラー: x が 0.0
errnoERANGE が設定される (「バグ」の節を参照のこと)。 このエラーの場合、 fetestexcept(3) は FE_DIVBYZERO 例外を返さない。
範囲エラー (range error): 結果のアンダーフロー
errnoERANGE が設定される。 このエラーの場合、 fetestexcept(3) は FE_UNDERFLOW 例外を返さない。
範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
この場合、 errno は設定されない。 オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW) が上がる。

準拠

double 型の値を返す関数は、SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001 に準拠する。 それ以外は非標準の関数で、BSD にも存在する。

バグ

極エラーの場合、これらの関数は errnoEDOM を設定するが、 POSIX.1-2004 では ERANGE を設定することが要求されている。

glibc バージョン 2.3.2 以前では、 領域エラーが発生した場合に、これらの関数は 不正浮動小数点例外 (FE_INVALID) を上げない。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。