xvidtune(1) XFree86 用のビデオモード調整プログラム

書式

xvidtune [ -prev | -next | -unlock | ] ] [ -toolkitoption ... ]

説明

xvidtune は XFree86 の Xサーバビデオモード拡張 (XFree86-VidModeExtension)へのクライアントインタフェースである。

ツールキットオプションでないオプションが指定された場合、xvidtune は各ビ デオモードを切替えるコマンド行のインタフェースを提供する。

オプションを指定していない(あるいはツールキットオプションだけを指定し た)場合、xvidtune はボタンやスライダが付いた画面を表示し、ユーザはこれ を使って既存のビデオモードを対話的に調整することができる。 また、このプログラムは XF86Config ファイルに加えることができるフォーマッ トで設定を出力する。

通常 XFree86 の X サーバが変更を認めるのは、ローカル接続のタイプで接続 しているクライアントが、XFree86-VidModeExtension によって変更した場合 だけである。

注意: `R' キーを押すことで元の設定を保存することができる。スクリーンが 表示不可能になったときには、この設定を使って安定なスクリーンに戻すこと ができる。

利用可能なボタンは以下である:

Left
Right
Up
Down
ディスプレイが適切な方向に移動するようにビデオモードを調整する。

Wider
Narrower
Shorter
Taller
ディスプレイが適切なサイズになるようにビデオモードを調整する。
Quit
プログラムを終了する。
Apply
選択した設定にマッチするように、現在のビデオモードを調整する。
Auto
Up/Down/Right/Left, Wider/Narrower/Shorter/Taller, Restore が行われ、 S3 の特別なボタンが即座に適用される。 このボタンはトグルさせることができる。
Test
選択した設定に一時的に切替える。
Restore
設定を元の値に戻す。
Fetch
サーバに現在の設定を問い合わせる。
Show
現在選択している設定を XF86Config の "Modeline" 形式で標準出力に出力す る。プライマリの選択も同様にセットされる。
Next
X サーバを次のビデオモードに切替える。
Prev
X サーバを前のビデオモードに切替える。

一部の S3 ベースのカード(964 と 968)では、以下の設定も利用可能である:

InvertVCLK
VCLK 反転/非反転の状態を変更する。
EarlySC
Early SC 状態を変更する。これはスクリーンの保護に影響する。

BlankDelay1
BlankDelay2
画面ブランクまでの待ち時間を設定する。これはスクリーンの保護に影響する。 設定可能な値は 0-7 である。この値は `+', `-' ボタンを押すか、テキス ト領域で `+', `-' キーを押すことで増減させることができる。

S3-864/868 ベースのカードでは、InvertVCLKBlankDelay1 は便利であろう。S3 Trio32/Trio64 ベースのカードでは、InvertVCLK だけが利用可能である。 現時点のビデオモード拡張においては、これらのチップに対して利用できるデ フォルトの設定はない。よって、これらの機能は xvidtune では無効にされて いる。 これは XF86Config のスクリーンのセクションで、オプションの S3 用コマン ドを設定すれば有効にできる。これには例えば、次のようなものがある。

blank_delay * 0

オプション

xvidtune は標準の X ツールキットコマンド行オプションに加えて、 以下のオプションを受け付ける。
-prev
X サーバを前のビデオモードに切替える。
-next
X サーバを次のビデオモードに切替える。
-unlock
通常、xvidtune の実行中には、ホットキーによるビデオモードの切替 えは無効にされる。何らかの理由でプログラムが正常に終了できず、ホットキー が無効のままになってしまった場合には、このオプションをつけてプログラム を再実行することで、ホットキーを再び有効にすることができる。

著者

Kaleb S. Keithley, X Consortium.
Jon Tombs, David Dawes, Joe Moss による追加・変更が行われている。

バグ

X のエラーのハンドリング、すなわち、X サーバがクライアントに新しいモー ドの出力を許可しなかった場合の処理には改善の余地がある。