説明
サービスへのアクセスが試みられたときに、サービスの設定によって いろいろな程度でのログ出力を行える。 そのサービスに対するログ出力が有効になっていれば、 xinetd は下記の形式で 1 行のログエントリを生成する (全てのエントリには、最初にタイムスタンプがつく)。
- entry: service-id data
data は entry に依存する。 entry には以下のものがある。
-
- START
- サーバが起動されたときに生成される
- EXIT
- サーバが終了したときに生成される
- FAIL
- サーバを起動できなかったときに生成される
- DATA
- サーバの起動に失敗し、サービスが RECORD ログオプションをサポートしているときに生成される
- USERID
- USERID ログオプションが指定されていれば生成される
- NOID
- USERID ログオプションと IDONLY サービスフラグが指定されていて、 かつ相手側ホストが誰がサービスにアクセスしようとしているかを 識別できなかった場合に生成される
適切なログオプションを使用している場合に、角括弧の内側に現れる 情報について以下に述べる。
START エントリでは次の形式である。
- START: service-id [pid=%d] [from=%d.%d.%d.%d]
EXIT エントリでは次の形式である。
- EXIT: service-id [type=%d] [pid=%d] [duration=%d(sec)]
type は status と signal のどちらかである。 数値は、終了ステータスか、プロセスを終了させたシグナル番号のどちらかである。
FAIL エントリは以下の形式である。
- FAIL: service-id reason [from=%d.%d.%d.%d]
reasons には以下のものがある。
-
- fork
- ある連続した回数、フォークに失敗した(回数は設定可能なパラメータである)。
- time
- 時間チェックに失敗した
- address
- アドレスチェックに失敗した
- service_limit
- そのサービスに対する同時サービス数(instances)の制限を越えた
- process_limit
- フォークしたプロセス数が制限を越えた
DATA エントリは以下の形式である。
- DATA: service-id data
ログ出力される data はサービスに依存する。
-
- login
- remote_user=%s local_user=%s tty=%s
- exec
-
remote_user=%s verify=status command=%s
status には以下のものがある。-
- ok
- パスワードは正しかった
- failed
- パスワードが正しくなかった
- baduser
- そのようなユーザは存在しない
-
- shell
- remote_user=%s local_user=%s command=%s
- finger
- 受け取った文字列 または 空行
USERID は以下の形式である。
- USERID: service-id text
text は相手側ホストの ident デーモンからの返事のうち、ポート番号を除いたもの である(ポート番号は返事に含まれている)。
NOID は以下の形式である。
- NOID: service-id IP-address reason