書式
xditview [ -toolkitoption ... ] [ -option ... ] [ filename ]説明
xditview プログラムは ditroff の出力を X のディスプレイに表示する。このプログラムは特別な整形は行わ ず、プリンタ座標をスクリーン座標に自動変換する。この際には適切なフォン トを使えるように、実際の解像度ではなくユーザ指定の解像度を使用する。 引き数 filename に ``-'' を指定すると、 xditview は標準入力から入力を行う。 filename の最初の文字が ``|'' ならば、 xditview は sh を fork して残りの「ファイル名」を実行し、そのコマンドの標準出力への出 力を使用する。オプション
xditview には、X ツールキットの標準のコマンド行オプションに加えて、以下に挙 げるオプションを指定することができる。- -page page-number
- このオプションは、起動時に表示する文書中のページ番号を指定する。
- -resolution screen-resolution
- このオプションは使用するスクリーンの解像度を指定する。XLFD 名の解像度 フィールドにこの値を要求してフォントを開く。
- -noPolyText
- X サーバによっては、リクエスト1つに複数の文字列を含む複合テキストを正 しく実装できていないものがある。このオプションを指定すると、 xditview のこの機能が無効になる。
- -backingStore backing-store-type
- 再表示には1秒程度の時間がかかる。このオプションを指定すると、サーバは ウィンドウの表示内容を保存する。そしてウィンドウがスクロールしてビュー ポートに入った場合、バッキングストアに保存された内容を使ってウィンドウ を描画する。 backing-store-type には Always, WhenMapped, NotUseful のいずれか1つを指定する。
以下の X ツールキット標準コマンド行オプションは、 xditview でも普通に使うことができる:
- -bg color
- このオプションはウィンドウの背景色に使う色を指定する。 デフォルト値は white である。
- -bd color
- このオプションはウィンドウの境界に使う色を指定する。 デフォルト値は black である。
- -bw number
- このオプションは、ウィンドウの周りの境界の幅をピクセル数で指定する。
- -fg color
- このオプションは、テキストの表示に使う色を指定する。デフォルト値は black である。
- -fn font
- このオプションは、ウィジェットのテキストの表示に使うフォントとを指定す る。デフォルト値は fixed である。
- -rv
- このオプションを指定すると、前景色と背景色を入れ換えることにより画面表 示の反転がシミュレートされる。
- -geometry geometry
- このオプションは、ウィンドウの位置とサイズを指定する。
- -display host:display
- このオプションは、接続する X サーバを指定する。
- -xrm resourcestring
- このオプションは、指定するリソース文字列を指定する。
X のデフォルト値
このプログラムは Dvi ウィジェットを使用する。このウィジェットはコアリソース名に加えて以下の リソースを認識する:
- Specifies the width of the window. ウィンドウの幅を指定する。
- Specifies the height of the window. ウィンドウの高さを指定する。
- foreground (class Foreground)
- デフォルトの前景色を指定する。
- font (class Font)
- エラーメッセージに使うフォントを指定する。
- FontMap (class FontMap)
-
ditroff
のフォントを適切な X のフォントに対応させるため、この文字列リソースに
は改行区切りの指定の集合を与える。それぞれの指定は ditroff 名、空白文
字、全てのサイズを列挙できるように適切な場所に * を含むXLFD のパターン
からなる。デフォルトの fontMap は以下である:
R -*-times-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ I -*-times-medium-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ B -*-times-bold-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ F -*-times-bold-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ BI -*-times-bold-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ C -*-courier-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ CO -*-courier-medium-o-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ CB -*-courier-bold-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ CF -*-courier-bold-o-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ H -*-helvetica-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ HO -*-helvetica-medium-o-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ HB -*-helvetica-bold-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ HF -*-helvetica-bold-o-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ N -*-new century schoolbook-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ NI -*-new century schoolbook-medium-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ NB -*-new century schoolbook-bold-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ NF -*-new century schoolbook-bold-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ A -*-charter-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ AI -*-charter-medium-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ AB -*-charter-bold-r-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ AF -*-charter-bold-i-normal--*-*-*-*-*-*-iso8859-1\n\ S -*-symbol-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-adobe-fontspecific\n\ S2 -*-symbol-medium-r-normal--*-*-*-*-*-*-adobe-fontspecific\n
XDITVIEW と DITROFF を組み合わせての使用
適切な fontMap を指定すればスクリーン上での見え方をより正確にすること ができるが、これを行わなくても xditview は任意の ditroff の出力ファイルを使うことができる。 スケーラブルフォントをサポートしている X サーバにおいては、要求された 全てのフォントサイズは正確にスクリーンに反映される。スケーラブルフォン トをサポートしていない X サーバに対しては、 xditview は同じファミリから最も近いフォントを選ぶ。
プログラムの起源
このプログラムの移植は suntroff に由来する xtroff に端を発する。著者
Keith Packard (MIT X Consortium)Richard L. Hyde (Purdue)
David Slattengren (Berkeley)
Malcom Slaney (Schlumberger Palo Alto Research)
Mark Moraes (University of Toronto)