書式
xcmsdb [ -query ] [ -remove ] [ -format 32|16|8 ] [ filename ]説明
xcmsdb はスクリーンのルートウィンドウのプロパティ内に格納されているデバイス色 特性データの読み込み、問い合わせ、削除に用いられる。この操作は ICCCM の第7章「デバイスの色特性(Device Color Characterization)」で示されたよ うに行われる。 デバイス色特性データ(デバイスプロファイルとも呼ばれる)は、Xlib の色管 理システム(X Color Management System, Xcms)の重要な部分であり、デバイ ス非依存とデバイス依存の形式の色仕様の間で適切な変換を行うために必要と される。 Xcms は XDCCC_LINEAR_RGB_MATRICES プロパティに格納されている 3x3 行列 を用いて、CIEXYZ と RGB 強度(XcmsRGBi, 線形 RGB と呼ばれることもある) の間で色仕様の変換を行う。 次に、Xcms は XDCCC_LINEAR_RGB_CORRECTION プロパティに格納されているディ スプレイのガンマ情報を用いて、RGBi と RGB デバイス(XcmsRGB, デバイス RGB とも呼ばれる)の間で色仕様の変換を行う。Xcms においては、CRT カラーモニタに対して、組み込みの関数群だけでなく クライアントが関数群を登録できる点に注意すること。追加の関数群は 、関数独自のフォーマットのデバイスプロファイル情報をプロパティ内に格納 することができる。 このユーティリティは、これら非標準のプロパティは認識しない。
-query オプションも -remove オプションが指定されなかった場合、 filename ファイル(入力ファイルが指定されなければ標準入力)の内容である ASCII 形 式の可読なデータは、プロパティのメモリ領域に合わせて適切に変換される。
オプション
xcmsdb プログラムには、以下のオプションを指定することができる:- -query
- このオプションを指定すると、スクリーンのルートウィンドウから XDCCC プ ロパティを読み込もうとする。 これに成功した場合、これはより読みやすいフォーマットに変換され、そのデー タは標準出力に出力される。
- -remove
- このオプションを指定すると、スクリーンのルートウィンドウから XDCCC プ ロパティを削除しようとする。
- -format 32|16|8
- XDCCC_LINEAR_RGB_CORRECTION プロパティに対してプロパティのフォーマット を指定する(エントリごとに 32, 16, 8 ビットのいずれか)。 エンコードされた浮動小数点の値の精度はエントリごとのビット数が増える ほど高くなる。 デフォルト値は、エントリごとに32ビットである。
環境変数
- DISPLAY
- 使用するディスプレイとスクリーンを決める。
著者
Chuck Adams, Tektronix Inc. Al Tabayoyon, SynChromatics Inc. (複数ビジュアルのサポートを追加)