ungetwc(3) ワイド文字を FILE ストリームへ戻す

書式

#include <wchar.h>


wint_t ungetwc(wint_t wc, FILE *stream);

説明

ungetwc() 関数は ungetc(3) 関数のワイド文字版である。 この関数はワイド文字を stream へ戻して、それを返す。

wcWEOF の場合、 WEOF を返す。 wc が不正なワイド文字の場合、 errnoEILSEQ を設定して WEOF を返す。

wc が有効なワイド文字の場合、それをストリームへと戻して後の ワイド文字読み込み操作で取得できるようにする。ファイル位置(file-position) 指示子は1以上戻される。ファイル終端(end-of-file)指示子はクリアされる。 そのファイルの背後にある記憶媒体は影響を受けない。

注意: wc はストリームから読み込んだ最後のワイド文字である必要はない。 有効なワイド文字ならば何でも良い。

続けて複数のワイド文字を戻すことをサポートしている実装の場合は、 戻したワイド文字は、戻したのとは逆の順番で読み込まれる。 しかしこの場合でも一段階の戻ししか保証されていない。

返り値

ungetwc() 関数は成功した場合には wc を返す。 失敗した場合には WEOF を返す。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

関数 ungetwc() はスレッドセーフである。

準拠

C99.

注意

ungetwc() 関数の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリに依存している。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。