timercmp(3) timeval の操作

Other Alias

timeradd, timersub, timerclear, timerisset

書式

#include <sys/time.h>
void timeradd(struct timeval *a, struct timeval *b,
struct timeval *res);
void timersub(struct timeval *a, struct timeval *b,
struct timeval *res);
void timerclear(struct timeval *tvp);
int timerisset(struct timeval *tvp);
int timercmp(struct timeval *a, struct timeval *b, CMP);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

上記の全ての関数: _BSD_SOURCE

説明

timeval 構造体を操作するためのマクロが提供されている。 timeval 構造体は <sys/time.h> で以下のように定義されている。

struct timeval {
    time_t      tv_sec;     /* 秒 */
    suseconds_t tv_usec;    /* マイクロ秒 */
};

timeradd() は、 ab の時刻値を加算し、その合計を res により参照される timeval 構造体に格納する。結果は、 res->tv_usec の値が 0 から 999,999 の範囲に入るように正規化される。

timersub() は、 a の時刻値から b の時刻値を減算し、その結果を res により参照される timeval 構造体に格納する。結果は、 res->tv_usec の値が 0 から 999,999 の範囲に入るように正規化される。

timerclear() は tvp により参照される timeval 構造体を 0 で埋める。 0 で埋められた timeval 構造体は、時刻紀元 (Epoch; 1970-01-01 00:00:00 +0000 (UTC)) を表す。

timerisset() は、 tvp により参照される timeval 構造体のいずれか一方のフィールドに 0 以外の値が入っていれば、 真 (0 以外) を返す。

timercmp() は ab の時刻値を比較演算子 CMP を使って比較し、比較結果に基づき、真 (0 以外) か偽 (0) を返す。 (Linux/glibc はそうではないが) いくつかのシステムでは、 timercmp() の実装がおかしく、 CMP>=, <=, == を指定すると正しく動作しない。 移植性が必要なアプリケーションでは、 代わりに以下を使うこと。


    !timercmp(..., <)
    !timercmp(..., >)
    !timercmp(..., !=)

返り値

timerisset() と timercmp() は、真 (0 以外) か偽 (0) を返す。

エラー

エラーは定義されていない。

準拠

POSIX.1-2001 にはない。 ほとんどの BSD 由来のシステムには存在する。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。