sigreturn(2) シグナル・ハンドラから返り、スタックを掃除する

書式

int sigreturn(unsigned long __unused);

説明

Linux カーネルは、 シグナル・ハンドラ用にスタック・フレームを作成する際、 sigreturn() をスタック・フレームに挿入し、シグナル・ハンドラが返るときに sigreturn() が呼ばれるようにする。

sigreturn() は、シグナル・ハンドラを起動するために行ったことの全て --- プロセスのシグナルマスクの変更、スタックの切り替え (sigaltstack(2) 参照) --- の取り消しを行う。 プロセスのシグナルマスクの復元、スタックの切り替え、 プロセスのコンテキスト (レジスタ、プロセッサ・フラグ) の復元を行い、 プロセスがシグナルにより割り込まれた場所からそのまま実行を 再開できるようにする。

返り値

sigreturn() が返ることはない。

ファイル

/usr/src/linux/arch/i386/kernel/signal.c
/usr/src/linux/arch/alpha/kernel/entry.S

準拠

sigreturn() は Linux 特有であり、移植を意図したプログラムでは使用してはいけない。

注意

sigreturn() コールは、シグナル・ハンドラを実装するためにカーネルにより使用される。 これを直接呼び出しては 決して いけない。さらに __unused 引き数がどのように使われるかはそのアーキテクチャに依存して変化する。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部である。 プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。