書式
run-parts [--test] [--verbose] [--report] [--lsbsysinit] [--regex=RE] [--umask=umask] [--arg=argument] [--exit-on-error] [--help] [--version] [--list] [--reverse] [--] DIRECTORY
run-parts -V
説明
run-parts は、ディレクトリ directory にある、以下に述べる制約による名前を持つ実行ファイルを、すべて実行します。その他のファイルやディレクトリは、黙って無視します。
--lsbsysinit オプションと --regex オプションのどちらも指定しない場合、このファイル名全体が ASCII の大文字小文字と ASCII の数字、ASCII のアンダースコアと ASCII のマイナス・ハイフンでできていなければなりません。
--lsbsysinit オプションを指定した場合、ファイル名の末尾が .dpkg-old や .dpkg-dist や .dpkg-new や .dpkg-tmp で終わっていてはいけません。また以下の名前空間のいずれかに属していなければなりません。LANANA 指定名前空間 (^[a-z0-9]+$)、LSB 階層予約名前空間 (^_?([a-z0-9_.]+-)+[a-z0-9]+$)、Debian cron スクリプト名前空間 (^[a-zA-Z0-9_-]+$) です。
--regex オプションを指定した場合、オプションの引数に与えた正規表現に一致する名前でなければなりません。
ファイルは --reverse オプションを与えない限り、ファイル名の辞書順 (C/POSIX のロケール文字照合規則に従う) で実行されます。与えた場合は逆順となります。
オプション
- --test
- 実行するべきスクリプト名を表示しますが、実際には実行しません。
- --list
- マッチしたファイルすべて (実行ファイルに限らない) を表示しますが、実際には実行しません。このオプションは --test と同時に指定できません。
- -v, --verbose
- 各スクリプトの実行前に、ファイル名を標準エラー出力に出力します。
- --report
- --verbose と同様ですが、出力を提供するスクリプトの名前のみ出力します。そのスクリプトの最初の出力先に合わせて、標準出力・標準エラー出力どちらにでも、スクリプト名を出力します。
- --reverse
- スクリプトの実行順を逆にします。
- --exit-on-error
- スクリプトが終了コードに非 0 を返すと、すぐに終了します。
- --lsbsysinit
- 古典的な挙動に代えて、LSB 名前空間を使用します。
- --new-session
- 各スクリプトを、独立したプロセスセッションで実行します。このオプションを使用する場合、run-parts を kill しても、現在実行中のスクリプトは kill しません。完了するまで動き続けます。
- --regex=RE
- ファイル名を拡張正規表現 RE で検証します。例セクションを参照してください。
- -u, --umask=umask
- スクリプトの実行前に umask を umask に設定します。umask は8進数で指定してください。デフォルトの umask は 022 です。
- -a, --arg=argument
- スクリプトに argument を引数として渡します。渡したい引数ごとに --arg を指定してください。
- --
- オプションの最後である事を指定します。-- の後にあるファイル名は、ハイフンで始まっていたとしても、オプションとして解釈されません。
- -h, --help
- 使用方法を表示して終了します。
- -V, --version
-
バージョンや著作権を表示して終了します。
例
/etc にある `p' で始まり `d' で終わるファイルをすべて出力するには、以下のようにしてください。
run-parts --list --regex '^p.*d$' /etc
著作権
Copyright (C) 1994 Ian Jackson.
Copyright (C) 1996 Jeff Noxon.
Copyright (C) 1996, 1997, 1998 Guy Maor
Copyright (C) 2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008, 2009 Clint Adams
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