mbrlen(3) 次のマルチバイト文字の長さをバイト数で返す

書式

#include <wchar.h>


size_t mbrlen(const char *s, size_t n, mbstate_t *ps);

説明

mbrlen() 関数は s から始まるマルチバイト文字列を 最大 n バイト調べて次の完全なマルチバイト文字を取り出す。 同時にシフト状態 *ps を更新する。 マルチバイト文字がナルワイド文字でなければ s から 消費するバイト数を返す。ナルワイド文字ならばシフト状態 *ps を 初期状態に戻して、0 を返す。

s から始まる n バイトの文字列が完全なマルチバイト文字を含んで いない場合には mbrlen() は (size_t) -2 を返す。 マルチバイト文字列に冗長なシフトシーケンスを含まれていると n >= MB_CUR_MAX の時にもこのようなことが起こりえる。

s から始まるマルチバイト文字列が、次の完全な文字の前に 不正なマルチバイト列を含んでいる場合には、 mbrlen() は (size_t) -1 を返し errnoEILSEQ が設定される。 この場合の *ps への影響は未定義である。

ps が NULL ならば、代りに mbrlen() 関数のみが使用する静的で名前のない状態が使用される。

返り値

ナルワイド文字以外の文字を確認した場合には、 mbrlen() 関数は s から始まるマルチバイト列から使用したバイト数を返す。 ナルワイド文字が確認された場合にはゼロを返す。 不正なマルチバイト列に遭遇した場合には (size_t) -1 を返し errnoEILSEQ を設定する。 完全なマルチバイト文字を解析できなかった場合には (size_t) -2 を返す。 これは n を増さなければならないことを意味する。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

mbrlen() 関数は、例外付きのスレッドセーフである。 ps パラメータが NULL で呼び出された場合はスレッドセーフではない。

準拠

C99.

注意

mbrlen() の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリに依存している。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。