lseek64(3) ファイルの 64 ビットの読み書きオフセットの位置を変える

書式

#define _LARGEFILE64_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */
#include <sys/types.h>
#include <unistd.h>

off64_t lseek64(int fd, off64_t offset, int whence);

説明

lseek(2) 関数ファミリーは、ファイルディスクリプタ fd に関連するオープンされたファイルのオフセットを、 ファイルの開始位置・現在位置・終端から offset の位置へ変更する。 これは whence がそれぞれ SEEK_SET, SEEK_CUR, SEEK_END の場合に対応する。

更に詳しい説明・返り値・エラーは、 lseek(2) を参照すること。

4 つのインタフェースが使用可能である: lseek(2), lseek64(), llseek(2) と元となるシステムコール _llseek(2) である。

lseek

プロトタイプ:

off_t lseek(int fd, off_t offset, int whence);

lseek(2) は型 off_t を使う。 これは 32 ビットアーキテクチャ上では 32 ビット符号付き型である。 ただし、


#define _FILE_OFFSET_BITS 64
を定義してコンパイルした場合は 64 ビット符号付き型である。

lseek64

プロトタイプ:

off64_t lseek64(int fd, off64_t offset, int whence);

ライブラリルーチン lseek64() は off_t が 32 ビット型であっても 64 ビット型を使う。 このプロトタイプ (と型 off64_t) は、以下の定義をしてコンパイルした場合にのみ使用可能である。


#define _LARGEFILE64_SOURCE
関数 lseek64() は glibc 2.1 以降で使用可能であり、 llseek() のエイリアスとして定義されている。

llseek

プロトタイプ:

loff_t llseek(int fd, loff_t offset, int whence);

loff_t は 64 ビット符号付き型である。 ライブラリルーチン llseek() は libc5 と glibc で使用可能であり、特別な定義なしに動作する。 このプロトタイプは、libc5 では <unistd.h> で与えられるが、glibc はプロトタイプを提供しない。 これはプロトタイプが必要になるので良くない。 ユーザは上記のプロトタイプまたはそれと同等のものを、 自身のソースに追加しなければならない。 このデータがないことによって e2fsck(8) のコンパイルが失敗するという苦情がユーザから出たので、 glibc 2.1.3 では以下のようなリンク時の警告が追加された。

"the `llseek' function may be dangerous; use `lseek64' instead."

これにより、警告なしでコンパイルしたい場合には、この関数を使用不可にできる。

_llseek

上記の全ての関数は、このシステムコールに基づいて実装される。 プロトタイプは以下の通り:

int _llseek(int fd, off_t offset_hi, off_t offset_lo,
            loff_t *result, int whence);

更に詳しい情報は、 llseek(2) を参照すること。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

関数 lseek64() はスレッドセーフである。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。