説明
po4a (PO for anything) プロジェクトは、gettext ツールが想定していないドキュメントのような領域で翻訳をしやすくすること (またより興味深いのは、翻訳文の保守がしやすくなること) を目標にしています。Locale::Po4a::AsciiDoc は、AsciiDoc フォーマットのドキュメントを翻訳するのを助けるモジュールです。
このモジュールで使用できるオプション
以下は、このモジュール固有のオプションです。- definitions
-
インラインカスタマイズ セクションで定義されるような、po4a
用の定義を含むファイル名です。翻訳されるドキュメントに定義を置けない場合、このオプションを利用できます。
定義ファイルでは、行を 2 つのスラッシュではなく、直接 po4a: で開始しなくてはなりません。
- entry
- 翻訳したい属性エントリの、空白区切りリストです。デフォルトでは、翻訳する属性エントリはありません。
- macro
- マクロ定義の、空白区切りリストです。
- style
- スタイル定義の、空白区切りリストです。
インラインカスタマイズ
AsciiDoc モジュールは、% po4a: で始まる行によりカスタマイズできます。この行はパーサにコマンドとして解釈されます。以下のコマンドを認識します。- //po4a: macro name[attribute list]
-
macro パラメータの詳細を記述できます。name
は妥当なマクロ名でなければならず、ターゲットを訳さなければならない場合、アンダースコアで終わらなければなりません。
attribute list 引数は、翻訳できる引数のコンマ区切りリストです。このリストには、位置パラメータを定義する数値か、属性名のどちらでも指定できます。
name の前にプラス記号 (+) をつけると、マクロとその引数全体が翻訳対象になります。この場合、属性リストの定義は不要ですが、角カッコは必要です。
- //po4a: style [attribute list]
-
翻訳すべきスタイルの属性を記述できます。
attribute list 引数は、翻訳できる引数のコンマ区切りリストです。このリストには、位置パラメータを定義する数値か、属性名のどちらでも指定できます。先頭の属性はスタイル名で、翻訳対象になりません。
スタイル名の前にプラス記号 (+) をつけると、属性リスト全体が翻訳対象になります。翻訳する属性の定義は不要です。
スタイル名の前にマイナス記号 (-) をつけると、この属性は翻訳対象外です。
- //po4a: entry name
- 翻訳する属性エントリを定義します。デフォルトでは翻訳しません。
このモジュールの状態
シンプルな AsciiDoc ファイルでのテストが成功しています。著者
Nicolas François <[email protected]> Denis Barbier <[email protected]>
訳者
倉澤 望 <[email protected]> Debian JP Documentation ML <[email protected]>
著作権・ライセンス
Copyright 2005-2008 by Nicolas FRANÇOIS <[email protected]>. Copyright 2012 by Denis BARBIER <[email protected]>.
本プログラムはフリーソフトウェアです。GPL の条項に基づき再頒布と変更を行うことができます (COPYING ファイルをご覧ください)。