書式
grpck [-r] [group shadow]説明
grpck コマンドはシステムの認証情報が正しいかどうか検査する。 /etc/group と /etc/gshadow 各ファイルの全てのエントリに対し、 各フィールドの書式が正しいか、 そのデータが有効なものかどうかを検証する。 書式が正しくないエントリや、 修正不能な誤りを含むエントリは削除するようプロンプトを出す。各々のエントリに対して
- フィールドの数が正しいか
- グループ名に重複がないか
- メンバーのリストと管理者のリストが正しいか
がチェックされる。
フィールドの数が間違っていたり、 グループ名が重複しているのは致命的なエラーである。 フィールドの数が正しくない場合、 ユーザーはそのエントリ行を削除するよう促される。 削除に同意しなかった場合は、それ以降のチェックは行われない。 重複したグループ名があった場合も削除を促されるが、 この場合は削除しなくてもそれ以降のチェックは続行される。 他の全てのエラーに対しては警告がなされる。 groupmod コマンドを実行してそのエラーを修正すると良いだろう。
/etc/group ファイルを操作するコマンドは、 壊れたエントリや重複したエントリを変更できない。 そのような際に誤りのあるエントリを削除するには grpck を用いるとよい。
オプション
デフォルトでは grpck は /etc/group ファイルと /etc/gshadow に対して動作する。 group パラメータと shadow パラメータを用いて、 別のファイルを選択することもできる。 さらに -r フラグを指定すれば、 リードオンリーモードでコマンドを実行することもできる。 この場合、変更を行うかどうかはユーザへ問い合わされず、 自動的に no と回答される。 grpck は /etc/group と /etc/gshadow のエントリを GID でソートすることもできる。 ソートモードで動作させるには -s フラグを与える。 この場合チェックは行われず、単にソートするだけである。ファイル
/etc/group - グループアカウント情報/etc/gshadow - 暗号化されたパスワードとグループ管理者情報
/etc/passwd - ユーザー情報
返り値
grpck コマンドは終了時に以下の値を返す:- 0
- 成功
- 1
- 構文エラー
- 2
- 誤ったグループエントリが存在する
- 3
- グループファイルをオープンできない
- 4
- グループファイルをロックできない
- 5
- グループファイルを更新できない