Other Alias
setgroups書式
#include <sys/types.h>#include <unistd.h>
int getgroups(int size, gid_t list[]);
#include <grp.h>
int setgroups(size_t size, const gid_t *list);
glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):
setgroups(): _BSD_SOURCE
説明
getgroups() は呼び出し元プロセスの補助グループ (supplementary group) ID を list に返す。 size 引き数には、 list により参照されるバッファに格納できる要素の最大数を設定すべきである。 呼び出し元プロセスが size 個より多くの補助グループのメンバの場合には、エラーとなる。 この関数を呼び出したプロセスの実効グループ ID が、 返されるリストに含まれるかどうかは規定されていない (したがって、アプリケーションは getegid(2) を呼び出し、その結果の値を追加・削除すべきである)。
size が 0 ならば、 list は修正されないが、そのプロセスの補助グループ ID の合計数が返される。 これを使うことで、それ以降の getgroups() の呼び出しで必要となる動的割り当てバッファ list のサイズを、呼び出し元が決定することができる。
setgroups() は、呼び出し元プロセスの補助グループ ID を設定する。 適切な特権 (Linux では CAP_SETGID ケーパビリティ (capability)) が必要である。 size 引き数には、 list により参照されるバッファに格納された補助グループ ID の数を指定する。
返り値
getgroups() は、成功すると補助グループ ID の数を返す。 エラーの場合 -1 を返し、 errno を適切に設定する。setgroups() は、成功すると 0 を返す。 エラーの場合 -1 を返し、 errno を適切に設定する。
エラー
- EFAULT
- list が不正なアドレスである。
getgroups() は、上記に加えて以下のエラーで失敗する可能性がある。
- EINVAL
- size が補助グループ ID の数より小さいが 0 でない。
setgroups() は、上記に加えて以下のエラーで失敗する可能性がある。
- EINVAL
- size が NGROUPS_MAX より大きい (NGROUPS_MAX は Linux 2.6.4 より前では 32、Linux 2.6.4 以降では 65536)。
- ENOMEM
- メモリ不足。
- EPERM
- 呼び出し元プロセスが十分な特権を持っていない。
準拠
SVr4, 4.3BSD. getgroups() 関数は POSIX.1-2001 に準拠している。 setgroups() は特権を必要とするため、POSIX.1-2001 に従っていない。注意
プロセスは、実効グループ ID に加え、最大 NGROUPS_MAX までの補助グループ ID を持つことができる。 定数 NGROUPS_MAX は <limits.h> で定義されている。 補助グループ ID の集合は親プロセスから継承され、 execve(2) の前後で保持される。補助グループ ID の最大数は、実行時に sysconf(3) を使って以下のようにして調べることができる:
long ngroups_max; ngroups_max = sysconf(_SC_NGROUPS_MAX);getgroups() の返り値の最大値は、この値より大きくなることはない。 Linux 2.6.4 以降では、補助グループ ID の最大数も Linux 固有の読み込み専用のファイル /proc/sys/kernel/ngroups_max 経由で公開されている。
元々の Linux の getgroups() システムコールは 16 ビットのグループ ID だけ に対応していた。その後、Linux 2.4 で、32 ビットの ID に対応した getgroups() が追加された。glibc の getgroups のラッパー関数はカーネル バージョンによるこの違いを吸収している。
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。