getgrent(3) グループファイルエントリの取得

Other Alias

setgrent, endgrent

書式

#include <sys/types.h>
#include <grp.h>


struct group *getgrent(void);

void setgrent(void);

void endgrent(void);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

setgrent():

_SVID_SOURCE || _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 500 || _XOPEN_SOURCE && _XOPEN_SOURCE_EXTENDED ||
/* Since glibc 2.12: */ _POSIX_C_SOURCE >= 200809L

getgrent(), endgrent():

_SVID_SOURCE || _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 500 || _XOPEN_SOURCE && _XOPEN_SOURCE_EXTENDED

説明

getgrent() 関数は、グループ・データベースから取得したエントリを 要素毎に分解し、各要素を格納した構造体へのポインタを返す (グループ・データベースの例: ローカルのグループファイル /etc/group, NIS, LDAP)。 getgrent() は、最初に呼び出された時は最初のエントリを返し、 それ以降は呼び出される毎に次のエントリを返す。

setgrent() 関数を使うと、もう一度読み込めるように、 グループ・データベースの先頭に戻る。

endgrent() 関数は、全ての処理が終わった後にグループ・ データベースをクローズする。

group 構造体は <grp.h> で以下のように定義されている:

struct group {
    char   *gr_name;       /* グループ名 */
    char   *gr_passwd;     /* グループのパスワード */
    gid_t   gr_gid;        /* グループ ID */
    char  **gr_mem;        /* グループのメンバ */
};

この構造体のフィールドの詳細は group(5) を参照のこと。

返り値

getgrent() 関数は group 構造体へのポインタを返す。 これ以上エントリが無いか、エラーが発生した場合は NULL を返す。

エラーが発生すると、 errno が適切に設定される。 この関数の呼び出し後に errno をチェックしたい場合は、呼び出し前に errno を 0 に設定しておかないといけない。

返り値は静的な領域を指しており、その後の getgrent(), getgrgid(3), getgrnam(3) の呼び出しで上書きされるかもしれない。 (返されたポインタを free(3) に渡さないこと。)

エラー

EINTR
シグナルが捕捉された。
EIO
I/O エラー。
EMFILE
呼び出したプロセスが既にファイルをオープンし過ぎている。
ENFILE
システム上にオープンされたファイルが多過ぎる。
ENOMEM
group 構造体を割り当てるためのメモリが不十分。
ERANGE
与えられたバッファ空間が不十分である。

ファイル

/etc/group
ローカルのグループ・データベースファイル

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

getgrent() 関数はスレッドセーフではない。

関数 setgrent() と endgrent() はスレッドセーフである。

準拠

SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001.

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。