書式
fsck.minix [ -larvsmf ] device説明
fsck.minix は Linux MINIX ファイルシステムの整合性チェックを行う。 現在のバージョンは、ファイル名のオプションとして 14 文字と 30 文字とをサポートしている。このプログラムでは、 ファイルシステムがアクティブではないことを前提としている。 マウントされたデバイスに対しては、 誰も書き込みを行っていないという確信が持てなければ、 fsck.minix を用いるべきではない (そしてカーネルがファイル検索を行うときに、 書き込みを行うかもしれないことに注意)。
device は通常以下のようなものである:
- /dev/hda[1-63] (IDE disk 1) /dev/hdb[1-63] (IDE disk 2) /dev/sda[1-15] (SCSI disk 1) /dev/sdb[1-15] (SCSI disk 2)
ファイルシステムを変更すると (つまり修復すると)、 fsck.minix は "FILE SYSTEM HAS CHANGED" と表示し、 sync(2) を 3 回行ってから終了する。 Linux は今のところ raw デバイスを持たないので、 このときリブートする必要はない。
警告
fsck.minix をマウントされているファイルシステムに用いるべきではない。 マウントされているファイルシステムに fsck.minix を用いるのは非常に危険である。 まだ使用されているファイルを削除してしまう可能性があるので、 まったく問題のないファイルシステムに深刻な障害を与えてしまうかもしれない! どうしても fsck.minix をマウントされたファイルシステムに用いなければならない場合 (例えばルートファイルシステムなど) は、 誰もディスクへの書き込みを行っていないこと、 及び削除を待っている「ゾンビ」ファイルが存在しないことを、 よくよく確かめてからにすること。オプション
- -l
- 全てのファイル名をリストする。
- -r
- 復旧作業を対話的に行う。
- -a
- 自動的に復旧作業を行い (-r も指定したことになる)、全ての質問に対してデフォルトの回答をする。 ファイルシステムの被害が大きい場合には、 このオプションを用いるのは非常に危険である。
- -v
- 饒舌な表示をする。
- -s
- スーパーブロックの情報を出力する。 MINIX 的な "mode not cleard" の警告を有効にする。
- -f
- ファイルシステムに有効マークが付いている場合にも強制的にチェックする (このマークは、ファイルシステムがアンマウントされるときにカーネルが付ける)。
診断メッセージ
多くの診断メッセージが存在する。 ここに紹介するのは、通常の利用でよく見られるだろうものである。デバイスが存在しないと、 fsck.minix は "unable to read super block" と表示する。 デバイスが存在するが MINIX ファイルシステムではない場合は、 fsck.minix は "bad magic number in super-block" と表示する。
終了コード
fsck.minix が返す終了コードは、以下の和となる:- 0
- エラーなし
- 3
- ファイルシステムのエラーが修正された。 ファイルシステムがマウントされていた場合はシステムをリブートすべきである。
- 4
- ファイルシステムのエラーが修正されずに残っている
- 8
- 動作エラー
- 16
- 利用法または文法のエラー
実際には 0, 3, 4, 7, 8, 16 以外が返ることはない。
著者
Linus Torvalds ([email protected])Rik Faith ([email protected]): エラーコードの値
Dr. Wettstein (greg%[email protected]): ファイルシステム有効フラグのサポート
Daniel Quinlan ([email protected]): マウントされているファイルシステムの fsck を避けるためのチェック
Andreas Schwab ([email protected]): Minix v2 ファイルシステムのサポート
Nicolai Langfeldt ([email protected]): その更新
Russell King ([email protected]): 移植性向上のためのパッチ