書式
#include <envz.h>
error_t envz_add(char **envz, size_t *envz_len,
const char *name, const char *value);
char *envz_entry(const char *envz, size_t *envz_len, const char *name);
char *envz_get(const char *envz, size_t *envz_len, const char *name);
error_t envz_merge(char **envz, size_t *envz_len,
const char *envz2, size_t envz2_len, int override);
void envz_remove(char **envz, size_t *envz_len, const char *name);
void envz_strip(char **envz, size_t *envz_len);
説明
これらの関数は glibc 固有である。argz vector は長さ情報付きの文字バッファへのポインタである。 argz_add(3) を参照のこと。 envz vector は、文字列が "name=value (名前=値)" の形式になっている特別な argz vector である。 最初の '=' 以降はすべて値とみなされる。'=' がなければ、 値は NULL と解釈される。(文字列の一番最後の文字が '=' の場合、値は空文字列 "" と解釈される。)
これらの関数は envz vector を操作するためのものである。
envz_add() は、文字列 "name=value" (value が NULL でない場合) または "name" (value が NULL の場合) を envz vector (*envz, *envz_len) に追加し、 *envz と *envz_len を更新する。 name と同じ名前を持つエントリがあった場合、元のエントリは削除される。
envz_entry() は、envz vector (envz, envz_len) から名前が name のエントリを検索する。 見つかった場合はそのエントリを返し、見つからなかった場合は NULL を返す。
envz_get() は、envz vector (envz, envz_len) から名前が name のエントリを検索する。 見つかった場合はエントリの値を返し、見つからなかった場合は NULL を返す。 (値は NULL の場合もあることに注意すること。名前が name のエントリに '=' 符号がない場合が該当する。)
envz_merge() は、 envz_add() と同じように envz2 の各エントリを *envz に追加する。 override が真の場合、 envz2 の値で *envz 内の同じ名前をもつ値は上書きされる。 偽の場合は上書きされない。
envz_remove() は、名前が name のエントリがあれば (*envz, *envz_len) から削除する。
envz_strip() は、値が NULL のエントリをすべて削除する。
返り値
メモリ割り当てを行う envz 関数群はすべて error_t 型の返り値を持つ。 成功した場合は 0 を返し、割り当てエラーが発生した場合は ENOMEM を返す。準拠
これらの関数は GNU による拡張である。注意して使用すること。例
#include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <envz.h> int main(int argc, char *argv[], char *envp[]) { int i, e_len = 0; char *str; for (i = 0; envp[i] != NULL; i++) e_len += strlen(envp[i]) + 1; str = envz_entry(*envp, e_len, "HOME"); printf("%s\n", str); str = envz_get(*envp, e_len, "HOME"); printf("%s\n", str); exit(EXIT_SUCCESS); }
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。