elvtune(8) I/O エレベータの調整ツール

書式

elvtune [ -r r_lat ] [ -w w_lat ] [ -b b_max ] /dev/blkdev1 [ /dev/blkdev2 ... ]

elvtune -h

elvtune -v

説明

elvtune は、ブロックデバイスのキューベース毎に I/O エレベータを調整することができる。 調整は稼働中に安全に行うことができる。 エレベータの調整とは、 ディスクの性能と対話性が変更可能であることを意味している。 elvtune の出力には、 調整されたキューのアドレスが表示される。 これはキューの ID と考えることができる。 例えば、同じハードディスク内の複数のパーティションは 同じキューを共有するので、 1 つのパーティションを調整することは、 HD 全体を調整することになる。

オプション

-r r_lat
I/O スケジューラが読み込み毎に与える最大待ち時間を設定する。
-w w_lat
I/O スケジューラが書き出し毎に与える最大待ち時間を設定する。
-b b_max
read キューに未処理の要求がある場合の、 write キューの max coalescing factor (write 要求を最大いくつまで一括で行うか) を指定する。
-h
ヘルプを表示する。
-v
バージョンを表示する。

注意

実際のところ、調整可能なフィールドは I/O スケジューラに関連したものである。 エレベータが片方向か双方向かの選択は、今のところできない。

LVM のような論理ブロックデバイスでは、 物理 デバイスに対して調整を行わなければならない。 LVM 論理デバイスのキュー調整は無駄である。

返り値

成功の場合は 0、失敗の場合は 1。

履歴

エレベータ動作の調整用の ioctl は、Linux 2.3.99-pre1 で追加された。

著者

Andrea Arcangeli <[email protected]> SuSE