djvups(1) DjVu 文書を PostScript へ変換します。

書式

djvups [options] [djvufile]

説明

このプログラムは DjVu ファイル djvufile をデコードして、標準出力に PostScript ファイルを 作成します。PostScript プリンタには様々な機能があります。 良い結果を得るために -level および -gray を試して下さい。

オプション

-page=pagespec
変換する文書のページを指定します。 ページ設定 pagespec はカンマで区切られた複数のページ範囲を指定します。 一つのページ範囲はページ番号、ダッシュで区切られた二つの ページ番号です。 たとえば 1-10 は 1 から 10 ページを印刷します。 1,3,9999-4 は、1 ページと 3 ページ、および全てのページを逆順に 4 ページまで印刷します。
-format=ps
PostScript ファイルを生成します。これはデフォルトです。
-format=eps
EPS ファイルを生成します。EPS (Encapsulated PostScript) ファイル は画像を別の文書へ埋め込むのに適しています。 EPS ファイルには一つのページしか含めることが出来ません。 このオプションを設定すると、 -copies、 -orientation、 -zoom、 -cropmarks、 -booklet をオーバーライドします。
-copies=n
印刷部数を指定します。
-orientation=orient
ページの向きを auto、 portrait、 landscape で指定します。
-mode=modespec
ページのデコード方法を指定します。 Specify how pages should be decoded. デフォルトモードの color は DjVu 文書の全てのレイヤを描画します。 black モードは前景レイヤのマスクのみを描画します。DjVuPhoto 画像は前景レイヤの マスクがないのでこのモードはでは動作しません。 foreground および background モードは DjVuDocument 画像の前景レイヤまたは背景レイヤのみを描画します。
-zoom=zoomspec
拡大率 zoomspec を指定します。 デフォルトは auto で、画像をページに合わせてスケーリングします。 引数 zoomspec はオリジナル文書のサイズに対して拡大率を パーセンテージで 25 から 2400 の範囲で指定することも可能です。
-frame=yesno
yes を指定すると文書のページの境界を示す細いグレーの境界線を 出力します。 デフォルトは no です。
-cropmarks=yesno
yes を指定するとページの切り取り線を出力します。 デフォルトは no です。
-level=languagelevel
PostScript の言語レベルを指定します。 Select the language level of the generated PostScript. 有効な languagelevel の値は 1、 2、 3 です。 レベル 3 は最もコンパクトで高速な PostScrit ファイルを生成します。 しかし、これらのファイルを印刷するには最新のプリンタが必要です。 レベル 2 がデフォルト値です。 生成された PostScript ファイルの多くは小さく、旧式の PostScript プリンタでなければ動作します。 レベル 1 は上記のどれもうまくいかない場合のオプションです。
-color=yesno
デフォルト値の yes はカラーの PostScript ファイルを生成します。 no を指定するとグレイスケールに変換します。 生成された PostScript ファイルは小さく、 少し扱いやすくなります。
-gray
このオプションは -color=no と同じで、便宜的に用意されています。
-colormatch=yesno
デフォルト値 yes では sRGB に対応したデバイスに依存しない色で PostScript ファイル を生成します。 最新のプリンタでは出来るだけオリジナルに近づけようとします。 no を指定するとデバイス依存のカラーで PostScript ファイルを生成します。 旧式のプリンタでは便利です。 その場合は、 -gamma を指定してカラー補正します。
-gamma=gammaspec
デバイス依存の PostScript カラーでガンマ補正値を指定します。 引数 gammaspec0.3 から 5.0 の範囲である必要があります。 ガンマ補正は通常 CRT にのみ適しています。 プリンタの中にはデバイス依存の RGB カラーを CRT のカラー情報に エミュレートするものがあります。
-booklet=opt
冊子印刷モードをオンにします。 冊子モードは用紙を折り曲げて冊子を作成するのに 最適なように二つのページを両面に印刷します。 オプション optno を指定すると冊子モードを無効にし、 yes では 見開き冊子モード、 recto で右ページ片面モード、 verso で左ページ片面モードをそれぞれ有効にします。
-bookletmax=max
冊子ごとの最大ページ数を指定します。 一回の印刷で複数の冊子を作成することが出来ます。 引数 max は 4 の倍数で切り上げられます。 0 を指定すると最大値が設定されず、全てが一つの冊子に まとめられます。これはデフォルトです。
-bookletalign=align
各用紙の左ページに適用されるプラスまたは マイナスのオフセット値を指定します。 引数 align はポイントで指定します(1 ポイントは 1/72 インチ、0.352 ミリ)。 ある種のプリンタでは左右のページを正しく整列させることが出来ます。 デフォルト値は 0 です。
-bookletfold=base[+incr]
1 枚の用紙中の両方のページのマージンを指定します。 元になる値 base はポイントで表します (1 ポイントは 1/72 インチ、0.352 ミリ)。 このマージンは用紙が外側になるにつれて incr ミリポイントで指定した値ずつ増えていきます。 デフォルト値は 18+200 です。

クレジット

このプログラムは Léon Bottou <[email protected]>、 Andrei Erofeev <[email protected]>、 および Florin Nicsa が開発しました。 この man page は Nobchika Morimoto <[email protected]> が翻訳しました。

参照

djvu(1)、 ddjvu(1)、 djview(1)