dirfd(3) ディレクトリストリームのファイルディスクリプタを取得する

書式

#include <sys/types.h>
#include <dirent.h>

int dirfd(DIR *dirp);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

dirfd():

_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
|| /* glibc 2.10 以降: */
(_POSIX_C_SOURCE >= 200809L || _XOPEN_SOURCE >= 700)

説明

関数 dirfd() はディレクトリストリーム dirp に関連づけられたファイルディスクリプタを返す。

このディスクリプタはディレクトリストリームが内部で使用するものである。 よって、ファイルの位置に依存せず、かつその位置を変更しない関数 fstat(2) や fchdir(2) などでしか役に立たない。 このディスクリプタは closedir(3) が呼ばれたときに自動的にクローズされる。

返り値

成功すると、負でない値のファイルディスクリプタが返される。 エラーの場合は -1 が返され、 errno にエラーの原因を示す値が設定される。

エラー

POSIX.1-2008 では 2 つのエラーが規定されている。 現在の実装ではどちらのエラーも返されない。
EINVAL
dirp が有効なディレクトリストリームを参照していない。
ENOTSUP
この実装では、ファイルディスクリプタのディレクトリとの関連付けが サポートされていない。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

dirfd() 関数はスレッドセーフである。

準拠

POSIX.1-2008. この関数は BSD 拡張であった。 4.3BSD-Reno には存在するが、4.2BSD には存在しない。

注意

dirfd() のプロトタイプが使用可能なのは、 _BSD_SOURCE または _SVID_SOURCE が定義されたときのみである。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。