daemon(3) バックグラウンドで動作させる

書式

#include <unistd.h>

int daemon(int nochdir, int noclose);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

daemon(): _BSD_SOURCE || (_XOPEN_SOURCE && _XOPEN_SOURCE < 500)

説明

daemon() は、制御端末から分離させてシステムデーモンとして動作させたい プログラムのための関数である。

nochdir が 0 の場合、 daemon() は呼び出したプロセスの現在の作業ディレクトリ (current working directory) をルートディレクトリ ("/") に変更する。 それ以外の場合、現在の作業ディレクトリは変更されない。

noclose が 0 の場合、 daemon() は標準入力・標準出力・標準エラーを /dev/null にリダイレクトする。 それ以外の場合、これらのファイルディスクリプタは変更されない。

返り値

(この関数が fork して fork(2) が成功すると、親プロセスでは _exit(2) を呼び出すので、これ以降のエラーは子プロセスからしか見れない)。 成功した場合、 daemon() は 0 を返す。 エラーが起こった場合、 daemon() は -1 を返す。 さらに、 errnofork(2) と setsid(2) に関して規定されたエラーを設定する。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

daemon() 関数はスレッドセーフである。

準拠

POSIX.1-2001 にはない。 同様の関数が BSD には見られる。 daemon() 関数は 4.4BSD で始めて登場した。

注意

The glibc implementation can also return -1 when /dev/null exists but is not a character device with the expected major and minor numbers. In this case, errno need not be set.

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。