compile_et(1) エラー表のコンパイラー

書式

compile_et file

説明

compile_et は、エラーコードの名前と対応するメッセージをリストした表を、 com_err(3) ライブラリで扱いやすい C ソース形式に変換する。

ソースファイルの名前は ``.et'' という拡張子で終わっている必要がある。 ファイルの先頭で、まずエラーコード表の名前 (名前は 4 文字まで)。 を与える宣言を行う。

error_table name

続いて、エントリを次の形式で与える (256 エントリまで)。

error_code name,

そして最後に表の末尾を

end

によって示す。

表の名前は、サブルーチンの名前をつくるときに initialize_XXXX_error_table の様に用いられる。 com_err ライブラリにこのエラー表を認識させるには、 このサブルーチンを呼び出す必要がある。

各種エラーコードの定義は、ひとつずつ増える数値に割り当てられる (先頭の数値は、表の名前をハッシュ関数に与えて計算された値になる)。 したがって互換性を保つためには、 新しいコードの追加は既存の表の末尾に行い、 表からコードの削除を行わないことである。

表で定義されている名前は、 C のヘッダファイルにおいて、 それらの名前を 32 ビットまでの整数定数として定義する プリプロセッサ指定になる。

C ソースファイルも生成されるので、これをコンパイルして、 エラーコードを参照するオブジェクトファイルにリンクする。 C ソースファイルには、メッセージのテキストと初期化サブルーチンとが含まれる。 C のヘッダファイル・ソースファイル両者の名前は、 オリジナルのソースファイルの名前の ``.et'' 拡張子を、 それぞれ ``.h'', ``.c'' に置き換えたものになる。

ソースファイル中の ``#'' はコメント文字として扱われ、 その行の末尾までの残りのテキストは無視される。

バグ

オリジナルの compile_etyacc(1) を用いた非常に簡単なパーサーを使っていたし、 現在のバージョンの compile_et は awk と sed スクリプトを組み合わせて用いているので、 エラーリカバリは望ましい水準からはほど遠い。