説明
/etc/netatalk/AppleVolumes.default は afpd によって使われる設定ファイルで、 Appletalk を経由してファイルシステムのどの部分を共有するかを決定する。 また、(共有の) 動作も決定する。# が先頭にない行が解釈される。 設定ファイルの行は、以下のように構成されている:
-
path [ chooser name ] [ options ]
chooser name は、適切な共有を示すために Macintosh のセレクタに現れる名前である。 名前にスペースがある場合は、 (例えば "File Share" のように) クォートすべきである。 chooser name は 27 文字を超えることはできず、 : 文字を含めることはできない。
使用可能なオプションとその意味は、以下の通りである:
- allow:[users/groups]
-
allow オプションは、指定されたユーザーとグループが
共有にアクセスすることを許可する。
ユーザーやグループは、コンマで区切って指定する。
グループは @ を前に置くことで明示する。
例: allow:user1,user2,@group
- casefold:[option]
-
casefold オプションは大文字小文字間の変換方法を指定する。
指定可能なオプションは以下の通りである:
tolower - (「サーバー」→「クライアント」および 「クライアント」→「サーバー」の両方向で) 大文字を小文字にする。
toupper - (「サーバー」→「クライアント」および 「クライアント」→「サーバー」の両方向で) 小文字を大文字にする。
xlatelower - 「サーバー」→「クライアント」では大文字を小文字にする。 「クライアント」→「サーバー」では小文字を大文字にする。
xlateupper - 「サーバー」→「クライアント」では小文字を大文字にする。 「クライアント」→「サーバー」では大文字を小文字にする。
- codepage:[nls file]
-
codepage オプションは nls ディレクトリから特定のコードページをロードする。
- dbpath:[path]
-
指定された path にデータベース情報を格納する。
- deny:[users/groups]
-
deny オプションは、共有へのアクセスを許可しないユーザーとグループを指定する。
このオプションは、allow オプションと同じフォーマットに従う。
- options:[option]
-
このオプションは、複数のオプションをコンマで区切ったフォーマットで指定する。
指定可能なオプションは:
crlf - テキストファイルの CR/LF 変換を有効にする。
dropbox - ボリュームを "dropbox" として宣言する。 この機能を使うには、netatalk が dropkludge をサポートするように コンパイルされていなければならない。
limitsize - 表示されるディスクサイズを 2 GB に制限することで、 古い Macintosh が新しい Appleshare を使えるようにするための仕組みである。
mswindows - MS WinXX で強要されるファイル名に強制的に制限する。 コードページが既に指定されていない場合は、 MS のデフォルトのコードページ (iso8859-1) を起動する。
noadouble - リソースフォークが必要としない限り、 afpd に .AppleDouble を作成させない。
nohex - ドットファイル以外に対して :hex 変換を無効にする。 このオプションは / 文字を不正な文字とする。
prodos - Apple II クライアントとの互換性を提供する。
ro - 全てのユーザーに対して共有を読み込みだけ (read only) に指定する。
usedots - ドットファイルに対して :hex 変換をしない。 このオプションは .Parent, .Apple* のような全てのファイルを 不正なファイルとする。 サーバー側で作成されたドットファイルはクライアント側から見えない。
- password:[password]
-
このオプションによりボリュームに対してパスワードを設定できる。
パスワードは最大 8 文字の長さである。
- rolist:[users/groups]
-
特定のユーザーやグループに対して、共有への読み込みだけのアクセスを許可する。
このオプションは allow オプションのフォーマットに従う。
- rwlist:[users/groups]
-
特定のユーザーやグループに対して、共有への読み書きのアクセスを許可する。
このオプションは allow オプションのフォーマットに従う。
代入に使われる変数を以下に示す:
- $c
-
クライアントの IP または appletalk アドレス
- $f
-
フルネーム (passwd ファイルの gecos フィールドの内容)
- $g
-
グループ名
- $h
-
ホスト名
- $s
-
サーバー名 (これはホスト名にもできる)
- $u
-
ユーザー名 (ゲストの場合は、ゲストとして実行されているユーザーの名前)
- $v
-
ボリューム名 (ADEID_NAME またはパスのベース名)
- $z
-
appletalk ゾーン (存在しないかもしれない)
- $$
-
ドル記号 ($) を表示する