aio_init(3) 非同期 I/O の初期化

書式

#define _GNU_SOURCE /* See feature_test_macros(7) */
#include <aio.h>
void aio_init(const struct aioinit *init);

-lrt でリンクする。

説明

GNU 固有の aio_init() 関数を使うと、呼び出し側が glibc の POSIX AIO 実装に 対して調整 (チューニング) のヒントを与えることができる。この関数は使用しなく てもよいが、この関数が効果を持つには、POSIX AIO API の他の関数を利用する前に 呼び出さなければならない。

チューニングの情報は、引き数 init が指すバッファで与える。 このバッファは以下の形式の構造体である。

struct aioinit {
    int aio_threads;    /* Maximum number of threads */
    int aio_num;        /* Number of expected simultaneous
                           requests */
    int aio_locks;      /* Not used */
    int aio_usedba;     /* Not used */
    int aio_debug;      /* Not used */
    int aio_numusers;   /* Not used */
    int aio_idle_time;  /* Number of seconds before idle thread
                           terminates (since glibc 2.2) */
    int aio_reserved;
};

aioinit 構造体のフィールドのうち以下が使用される。

aio_threads
このフィールドは、AIO の実装が使用できるワーカースレッド数の最大値を指定する。 完了していない I/O 操作の数がこの上限を超えた場合、超過した操作は 空いたワーカースレッドができるまでキューに入る。 このフィールドに 1 未満の値を指定した場合には、値 1 が使用される。 デフォルト値は 20 である。
aio_num
このフィールドは、呼び出し側がキューに入れる予定の 同時 I/O リクエスト数の最大値を指定する。 このフィールドに 32 未満の値が指定された場合、値は 32 に切り上げられる。 デフォルト値は 64 である。
aio_idle_time
このフィールドは、あるワーカースレッドが、前のリクエストの処理を完了してから、 次のリクエストをどのくらい時間待つかを秒単位で指定する。 指定した時間を経過しても次のリクエストがなければ、 そのワーカースレッドは終了される。デフォルト値は 1 秒である。

バージョン

The aio_init() 関数は glibc 2.1 以降で利用できる。

準拠

この関数は GNU による拡張である。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。