sockatmark(3) どのソケットに帯域外 (out-of-band) マークが付けられているかを調べる

書式

#include <sys/socket.h>

int sockatmark(int sockfd);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

sockatmark(): _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || _XOPEN_SOURCE >= 600

説明

sockatmark() はファイルディスクリプタ sockfd で参照されるソケットに帯域外マークが付けられているか否かを返す。 ソケットにマークが付けられている場合は、1 が返される。 ソケットにマークが付けられていない場合は、0 が返される。 この関数は帯域外マークを削除しない。

返り値

sockatmark() の呼び出しが成功した場合、ソケットに帯域外マークが 付けられていれば 1 を返し、付けられていなければ 0 を返す。 エラーの場合は -1 が返され、エラーを表す errno が設定される。

エラー

EBADF
sockfd が有効なファイルディスクリプタでない。
EINVAL
sockfdsockatmark() が適用できないファイルディスクリプタである。

バージョン

sockatmark() は glibc バージョン 2.2.4 で追加された。

属性

マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)

sockatmark() 関数はスレッドセーフである。

準拠

POSIX.1-2001.

注意

sockatmark() が 1 を返す場合、帯域外データは MSG_OOB を指定した recv(2) で読み込むことができる。

帯域外データは、いくつかのストリームソケットプロトコルでしか サポートされていない。

sockatmark() は SIGURG シグナルのハンドラから安全に呼び出すことができる。

sockatmark() は SIOCATMARK ioctl(2) 操作を使って実装されている。

バグ

glibc 2.4 より前のバージョンでは、 sockatmark() は動作しない。

以下のコードは、 SIGURG シグナルを受け取った後にマークまでの全てのデータを読み込んで (破棄し)、 マークされたデータのバイトを読み込むのに使用できる。
    char buf[BUF_LEN];
    char oobdata;
    int atmark, s;
    for (;;) {
        atmark = sockatmark(sockfd);
        if (atmark == -1) {
            perror("sockatmark");
            break;
        }
        if (atmark)
            break;
        s = read(sockfd, buf, BUF_LEN) <= 0);
        if (s == -1)
            perror("read");
        if (s <= 0)
            break;
    }
    if (atmark == 1) {
        if (recv(sockfd, &oobdata, 1, MSG_OOB) == -1) {
            perror("recv");
            ...
        }
    }

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。